廃車と解体は違うもの?一時抹消と永久抹消の違いについても解説

車の「廃車」と「解体」については、意味が似ているので混同してしまう方もいるでしょう。

この記事では、「廃車」と「解体」の違い、「一時抹消」と「永久抹消」の違いなどについて解説します。

廃車と解体の違いについて

まずは、「廃車」と「解体」という言葉の違いについて解説します。

廃車とは

廃車とは、書類上の手続きを指しています。

つまり、廃車とは車が存在しているかどうかではなく、車両を登録情報から抹消して、ナンバープレートを返納するという手続きのことを指します。

車が事故などで損傷を受け、売却することができない場合には、廃車手続きで登録を抹消し、解体に進むという選択肢もあります。

一時抹消登録

一時抹消登録とは、一時的に公道での走行を中止する手続きです。

この一時抹消登録は、あくまで一時的なものであるため、車を解体する必要はありません。

たとえば長期出張や長期入院などで、しばらく車を使わないという場合にも、一時抹消登録をすることが可能です。

車を使うという場合には再登録が可能なため、長期的に車を使わない場合は、検討をしてみてください。

永久抹消登録

事故で車が動かなくなったり、長期間使用していない車を廃車する際には、「永久抹消登録」を選択します。

永久抹消登録は、車両を解体する廃車手続きです。

永久抹消登録を行うと、その車は二度と再登録ができません。

解体とは

解体とは、実際に車をスクラップにすることを意味しています。

車が買い取りや下取りに適さない場合には、車からパーツを取り外した後に、細かくします。

自動車リサイクル法の制定

平成17年以降、自動車リサイクル法の制定により、車を解体するためには、都道府県知事の許可を得ることが必要となりました。

また、解体時に発生する廃油や廃液などを適正に処理し、公益財団法人自動車リサイクル促進センターに報告することが義務化されています。

自動車リサイクル法はすべての車が対象というわけではありません。

非牽引車、二輪車(原動機付自転車、側車付きのものを含む)、大型・小型特殊自動車、農業機械、林業機械、スノーモービルなどは、自動車リサイクル法の対象外となります。

 

解体の種類

車を解体する方法は3種類あり、すべて大型の機械が必要となります。

解体作業は粉砕工程を行っている専門場が担当することが、一般的です。

【解体の種類】

  • 電炉:部品取り後の車を高熱の炉で溶かし、鉄資源として再利用をする。
  • シュレッダー:部品取り後の車を大型のシュレッダー機械で粉砕し、解体の工程ででてきたゴミの分別を行う。
  • 輸出:車を圧縮した後に海外に輸出する。

廃車の部品取りはこちら

解体後の車の流れ

車は解体後、再利用が可能な部品はすべて回収され、リサイクルされます。

日本車の場合、パーツや素材の質が高いと評判のため、日本国内だけではなく海外でも人気です。

また、車に使用されているレアメタルは、素材自体の価値が高いため、非常に人気です。

再利用が不可な部品はスクラップされ、処分されます。

解体後の部品の流れ

解体後の車の部品は、部品ごとに対応が異なります。

  • 燃料:解体工場で使用される重機の燃料として再利用。
  • バッテリー:硫酸が入っているため、専門業者へ引き渡し、その後に鉛をサイクル。
  • タイヤ:熱源や中古部品として、再利用やリサイクル。
  • エンジン・ミッション:点検を施し、安全性と品質が問題ないと判断された場合は再販売され、点検結果に不安が残る場合はリサイクル。
  • 外装部品:需要に応じてリサイクルやスクラップ。
  • エアバッグ:転売が禁止のため、専門の処理業者への引き渡し。
  • 触媒:プラチナやパラジウムなどの貴金属が使われているため、相場により変動する。

リサイクルには「リユース品」「リビルト品」「リンク品」があります。

再利用可能なパーツを取り外し、洗浄・研磨などの美化作業をして商品化したものを「リユース部品」と呼び、再利用可能なパーツを分解し、摩耗・劣化した部分を新品と交換した後に、再度組み立てなおしたものが「リビルト部品」です。

「リンク品」という言葉に聞き慣れない方は多いのではないでしょうか。

リンク品はリビルト品と同様に、再利用可能なパーツを分解し、摩耗・劣化した部分を新品と交換しますが、部品のチェックはほとんど行いません。

そのため、リビルト品より安価で手に入るというメリットと、リビルト品に比べて寿命が短いというデメリットがあるでしょう。

また、新品に近い中古品や、交換用として準備されている新品部品のことも、リンク品と呼ばれています。

リンク品は業者などによってどちらの意味で使っているかが変わるため、確認することがおすすめです。

一時抹消登録の手続き方法

先述のとおり、廃車には種類があります。

これから一時抹消登録の手続きについて解説していきます。

手続きの予定があるかたは、以下に解説する必要書類や手順をよく確認して、手続きに進みましょう。

一時抹消登録に必要な書類

一時抹消登録を行うためには、まず車の名義人が必要書類を集めます。

必要書類は、以下のとおりです。

  • 名義人の印鑑証明書
  • 車検証
  • リサイクル券に記載のある「移動報告番号」の控え
  • ナンバープレート2枚
  • 名義人の実印
  • 手数料納付書
  • 一時抹消登録申請書
  • 自動車税・自動車取得税申告書

一時抹消登録の流れ

先の項目にある書類を用意したら、次に実際に一時抹消登録の流れに進みます。

書類やナンバープレートなどの用意

先の工程で用意した書類と、車から取り外したナンバープレートを用意し、管轄の運輸支局に赴きましょう。

管轄の運輸支局では必要書類を提出し、登録手数料の350円を支払い、ナンバープレートを返納します。

一時抹消登録の申告

書類の提出とナンバープレートの返納手続きが完了したら、運輸支局内の税事務所で一時抹消登録したことを申告し、税金の還付手続きなどを行います。

以上で、一時抹消登録の手続きは完了です。

解体届が必要になる場合も

一時抹消登録ではあくまで一時的な抹消登録であるため、基本的に車を解体するための「解体届」は必要ではありません。

しかし、解体届出が必要なケースがあります。

それは、一時抹消していた車を完全に解体し、永久抹消登録したい場合です。

この手続きについては、次の項目の「永久抹消登録の手続き」についてで解説します。

永久抹消登録の手続き方法

本項では、永久抹消登録の手続き方法について解説します。

永久抹消登録では一時抹消登録と異なり、解体というステップ、そして解体したことを証明する「解体証明書」という書類が必要になります。

永久抹消登録をこれから行う予定がある方は、以下に解説する手続きの流れや必要書類についてしっかりと確認して手続きに臨むようにしましょう。

永久抹消登録に必要な書類

永久抹消登録においても、必要な書類があります。

永久抹消登録では、次の書類を用意しましょう。

  • 印鑑証明書
  • 所有者の印鑑など
  • 解体証明書
  • 身分証明書
  • 自動車検査証(車検証)
  • ナンバープレート2枚
  • 申請書
  • 事業用自動車等連絡書(必要な場合のみ)

永久抹消登録の流れ

先の項目で解説した書類が準備できたら、実際に管轄の運輸支局を訪れます。

このとき、「解体証明書」が手元になければなりません。

つまり、この時点で車の解体は完了しているという状態であることを確認しておきましょう。

書類やナンバープレートなどの用意

解体証明書の準備のため、解体を請け負ってくれる解体業者を探します。

解体を依頼する前にナンバープレートを取り外し、解体依頼を行いましょう。

解体が完了すると、解体証明書が発行されます。

車の解体を終え、解体証明書とナンバープレートなど必要書類が整ったら、運輸支局でナンバープレートの返納手続きを行います。

永久抹消登録の申告

書類とナンバープレートを提出し、永久抹消登録が完了したら、今度は運輸支局内の税事務所で永久抹消登録したことを申告します。

その後、自賠責保険や税金の還付手続きを行いましょう。

以上で、永久抹消登録の手続きは完了です。

廃車は専門業者での手続きがおすすめ

廃車の手続きは種類にかかわらず、基本的には名義人本人が行うことができる手続きです。

しかし、手続きに必要な書類の準備や申請などは、、手続きに慣れているわけではない一般のドライバーにとって楽な作業ではないでしょう。

車の名義人以外の方に、一時抹消登録や永久抹消登録の手続きを依頼する場合には、本来の必要書類に加えて「委任状」を渡すことで、手続きを代行してもらうことができます。

また、廃車の手続きは専門の業者に依頼するとスピーディに行うことができます。

株式会社サクライでは、廃車・不動車・高年式事故車・パーツ取車等のお客様が不要になったお車の買取・廃車サ ービスを行っております。

関西一円で引き取り・廃車を行っているほか、その他遠方地域でも、厳選した提携会社より伺いに参ります。

廃車手続きを専門業者にご依頼される予定の場合には、ぜひお気軽にお問合せください。

まとめ

この記事では、車の手続きにおける「廃車」という言葉と、「解体」という言葉について、混同されやすい両者の本来の意味について解説しました。

廃車は書類手続きのことであり、正しくは一時抹消登録・永久抹消登録という手続きのことを指します。

一方で「解体」は、実際に車からパーツを取り除くなどの「解体作業」のことを指します。

一時抹消登録では基本的に「解体が不要な廃車」、永久抹消登録では基本的に「解体が必要な廃車」であると理解すると覚えやすいでしょう。

廃車と解体の違いがよく分からないと感じている方は、この記事を参考に、廃車と解体についての理解を深めてみてください。

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第1種フロン類回収許可 兵庫県 第281010306号
一般貨物自動車運送許可 近運自貨 第1218号
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産業廃棄物処分業許可 大阪市 第6620038224号
解体業許可 大阪市 第20663001002号
破砕業許可 大阪市 第20665001002号
フロン類回収許可 大阪市 第20662001002号
第一種フロン類充填回収業 知事(登一回) 第3978号

(その他必要に応じて申請)
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会社沿革

昭和20年 桜井商会設立
平成7年8月 株式会社に沿革
平成27年10月 ISO9001 and ISO14001 取得
平成27年10月 ISO/IEC 17021 取得
令和2年 大阪支店 開業
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